誰一人喋らないスーパーマーケット Nobody speaks in the cutting-edge awful supermarket.

投稿者: | 2024年6月14日

近所のスーパーに買い物に行きました。カゴに商品を詰めてレジに行ったところ、全てセルフレジになっています。

最新ねー。おばあちゃんとか大丈夫かしら。と思いながら、ピッピッピッとしていくと視線を感じます。レジの向こう側に店員が5人くらい並んで、じっと会計客の手元を見つめています。笑顔もありませんし、彼らは雑談すらしていません。

う、息苦しい。

会計が終わり出ていきかけても、何も話しません。カゴの置き場を聞くと「あ・・・そこです」とかすかな返事。

考えてみると、私がセルフレジコーナーに並んだ時に1カ所 レジが空いていたけど私は気づきませんでした。30秒くらい経ってやっと気づいてそのレジで会計を始めたのですが、考えてみると彼らはその間ずっと待っている私を放置していたわけです。

結局入店してから出て行くまで、「いらっしゃいませ」も「ありがとうございます」もありませんでした。

正直、二度と行きたくないな と思いました。

ここで、私は店員の態度を問題としているのではありません。僕はそのシステムが問題だと思うのです。

おそらく店員は

①商品の搬入・陳列

②お客さんが商品を不正に持ち出ないか監視

を仕事して命じられているのでしょう。お客との会話の必要はないわけです。そうするとどうなるか?

ずっと監視し続けると、だんだん精神が磨耗していきます。お客は常に「不信感」の対象として定義されてしまいます。いらっしゃいませ!お店に来てくれてありがとう!なんて感情は擦り切れてしまうのです。

おそらくどんなにコミュニケーション能力が高い人間でも、そんな仕事ばかりさせられていたら、死んだ目になってしまうでしょう。(私の思い込みで、もしイキイキとそういう仕事をされている方がいたらごめんなさい。)

一言 言いたい。

人間をなんだと思っている。

経営や管理部はもう少し人間の「やる気」「喜び」を大事にしてください。

おそらく会社のクーラーの効いた部屋にいて、部下や取引先からヨイショばかりされていて、人間の気持ちが分からなくなっていくのでしょう。いますぐ、チャップリンの名作「モダン・タイムス」を観させたい。

昨今のAIを代表とする技術の進歩により、それまで人間しかできなかった仕事が機械によって行われるようになっています。そして、人間はその隙間を埋めるような仕事に。労働者の不足が決まり文句として使われていますが、実態はただのコスト削減が本音ではないでしょうか。

過去、労働者がベルトコンベアの隙間を埋める仕事をひたすらさせられ、労働者の地位の低下・精神状態の悪化などが問題となりました。その後、多くの闘いを経て現在に至っています。

技術の進歩自体は嫌いではない。しかし、昨今の新しい技術による機械への置き換えは、あまり議論なく急速に進んでいるようです。そこで生じる弊害が、表面化・社会問題化するにはある程度の時間がかかるでしょう。

では、それが問題と認識されるまで我々はどうすべきか?

僕は、自分で考えて「ここにいたらマズイ」と思ったら、自分で逃げだすしかないかなと思います。社会の変化の捨て石になるなんて、まっぴらごめん。