僕はeditorを2つの雑誌でしているんですが、 する前はしたほうがいいのかどうか迷いました。
やり出した後も何回かやめようと思いました。エディターを依頼されたらどうする?という内容で検索すると、メリットとして挙げられているのは
①非常に名誉なことである
②名前を他の研究者に覚えてもらう機会である
と書かれています。
ただ、自分にとってのメリットと違うなぁと思ったのでちょっとまとめてみます。
もちろんそれぞれの立場や考え方で大きく異なるでしょう。あくまで個人的な意見と思ってください。
最大のメリットとしては、
1。決定権がある
これは仕事でも同じですが、言われたことをただやるだけというのはつまらないです。やはり仕事の醍醐味とは、自分で決めれる事と思います。
エディターの権限は思った以上に大きく、 最初の時点でリジェクトするかどうかを決めれます。次に、誰をレビューアーにするかを決めれます。そして、1番面白いところですが、集まってきたレビューをチェックして採用するか、修正に行くか、却下するかを決定できます。 印象的には裁判官のような立場でしょうか。 ここでの決定権は想像以上に大きく、以下にまとめています。
2。 最新の研究の傾向がつかめる
良い論文からダメな論文までいろんな論文が届くので、流行をつかめます。もちろんその情報をパクるのは論外ですけど、 刺激を受けたりトレンドをつかめるのは非常に大きいです。
3。 論文を読まざるをいけなくなる
これは僕だけかもしれませんが、 論文を読むのはめんどくさがり屋には辛い。 論文読むの大好き!な人もいるかもしれません。僕は自分の論文の参考論文しか読まないので、知識が凝り固まってしまいます。
しかし、エディターをすると半強制的に義務が発生し、 読まざるをえません。 つい怠けがちな私にはちょうどいい負荷かなと思っています。
では、エディターの辛いところも書きます。
1。 レビュアーが見つからないときには心折れそうになる。
エディターの醍醐味でもありますが、辛いところでもあるレビュアー探し。 これは大変です。
私の経験的な印象ですが、20人から40人に送って1人見つかれば良い方です。2人レビューアーを見つけるとしたら、40人から80人にはメールを送らないといけない。
最近の雑誌は自動レビューアー候補の検索システムを発達させていて、かなり楽になっています。しかし、あまり面白くない論文(失礼)もしくはセンシティブな内容ですと、ほんとに見つかりません。PubMedで似たような論文を検索し、著者に片っ端から個人的なメールを送り続けることもよくあります。仕事や育児の隙間時間に必死に送り続けるていると、何やってんのかなと虚しくなります。
2。 本当に完全にボランティアです。
一円も入りません。人によっては時間の無駄と感じるでしょう。
3。 忙しい時でも容赦なくノルマが訪れる。
超多忙な時は断ることも可能ですが、既に受けていたものやreviseに関しては基本的に断れません。忙しい時に限って、メールが届きます。 目をこすりながら夜更かし、エディター業務やってると、何やってんのかなあと思います。
エディターに関して ざっくりとまとめてみました。この内容を読んで、やりたい!と思うかは分かりませんが、登山のようなもので辛い面もありますがたまにすごく面白いこともあり、私はメリットを感じて続けています。
周りを見回しても論文を投稿する人はいっぱいいますが、レビューアーはともかくエディターはホントにいない。よくわからない世界で、面白いのではと書いてみました。
しかし確実に面白いポイントがあります。少しでも興味があったら、ぜひエディター世界への参入をお待ちしています。
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