男性の育休取得が進まないことが問題視されています。何が育休取得を阻むのか?色々仕事の制度上の制限がありますが、では制度を変えれば育休取得が進むのか?
僕は、レールから外れてしまうことで生じる「疎外感」が大きな要因ではないかと思います。
育休取得とちょっと違いますが、子育てのために一年間非常勤勤務をしていました(子育てだけが理由ではありませんが)。その非常勤の際に感じたキャリア形成から外れた感覚、社会から逸れてしまったような感覚は想像以上にキツかった。同じような人が周りに見当たらない寂しさです。息子と公園に平日行っても、お父さんはいません。
職場でも何か溶け込めない疎外感が常に漂います。大人ですから仲間はずれなんてものはまずありませんが、自ら望んだとはいえ立場的に仲間外れになっているわけです。
この疎外感への恐怖が、育休取得の阻害要因になってるのではないでしょうか。
朝の公園で子供を遊ばせていて、出勤中の人たちや登校中の学生を見た時の、「あれ?俺何してるんだろう?」という妙な疎外感、後ろめたさは今でも昨日のように思い出せます。
ただ本ブログは基本、嘆くためのブログではありません。なんであろうと、無理やり前向きな結論を出していきましょう。
平日どこに行っても同じような人がいない・・・自宅にひきこもっていても良かったかもしれませんが、それも勿体ないなと思いだしました。
1。いろんな集まりに顔出すこととし、PTAの役員になってみました。会議に出席してみると、やはり女性がメインで男性に会う事は稀です。寂しいのは事実ですが、一方いろいろ学ぶものがあります。
2。よく利用していたのは自治体の広報誌です。様々なイベントが書かれており、子供を連れてよく参加しました。
メリットとしては、金額が安いし自治体の補助が入ったイベントが多いですので安価です。一方、安全第一主義のため面白味にかけるものも多かったです。しかしこういったイベントに顔を出してると、徐々に顔見知りもできてきます。
3。公園はとても重要です。子供を連れて公園のヌシと化して毎日のようにいると、何かしらお母さん方と会話になるわけです。そこで何人か友人ができ、また子供たちとも顔なじみになってくるので、一緒に遊んだりするのも悪くないものです。
4。子供の送り迎えをすると、ボランティアで見守りをしている方達とも顔馴染みになってきます。何気ない会話や、地域の状況の話などしていると地域の一員である実感が湧いてきます。
こうまとめてみると、地域や子供を通して新たな人間関係が形成されていきます。それによって、自分の新たな居場所ができることで、徐々に心の平穏を手に入れていったように思います。
しかし、当初記載した育休取得の阻害要因である「疎外感への恐怖」。これを私の上記例から解消することは困難でしょう。
ではどうやったら和らげれるか?それは育休所得者の数が増えていくことで、ハグレ感が軽減することを目指すしかないかと思います。
しかし、まだまだ男性の育休取得者が少ない現在において、育休を取得していく挑戦者たちのメリットはあるのか?正直「ファーストペンギン」としてのメリットは、今までのところ全く感じておりません。
では、なにが自分にとってのメリットか?
それはやはり以前書いた子育て負担のジェンダーギャップに対する気持ち悪さ、それが軽減されることでしょうか。
人にとってはあまり魅力的でないでしょうけど、私にとっては「美味い飯を食う」「美味い酒を飲む」ためにとても大事なことです。